ツォルンの補題
代数学などにおいてよく用いられる選択公理と同値な命題として、ツォルンの補題というものがあります。選択公理との同値性の証明はしませんが、重要かつしばしば使われる定理であるためここで述べておきます。
◆Def.SetTop.2.23.1.
を空でない順序集合とする。
の任意の空でない全順序部分集合が
に上界を持つとき、
は帰納的順序集合であるという。
ツォルンの補題は、次のように述べられます。
◆Thm.SetTop.2.23.2. (ツォルンの補題)
を帰納的順序集合とする。
には少なくとも一つの極大元が存在する。
ここではこれ以上は説明しませんが、いずれツォルンの補題を用いて証明する命題が出て来るでしょう。
以上で集合を終わります。次は写像になります
これで集合に関する基本事項は一通り押さえたと思いますので、ひとまず終わりにしようと思います。お疲れ様でした。
次のセクションでは写像について見ていきます。既に必要最小限のところだけ写像を扱いましたが、より詳しく取り扱う予定です。
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